ゲームへたおじさんドットコム

1977年生まれの文系社会人。どこのクラスにも10人はいたような男のゲーム日記とメモと寄る辺のなさ。

『スーパーウィザード』の広告はすごい(もちろん悪い意味で)

ところで、ゴールデンウィークに入ったあたりから『スーパーウィザード』というスマホゲームアプリの広告をTwitterでやたらと見るようになった。PCで昨年末にリリースされ今年頭あたりからスマッシュヒットしているローグライトアクション『Vampire Survivors』の、雨後の竹の子のように数多あるフォロワーのひとつなんだが*1、広告がちょっと看過できないレベルでストレートに『Vampire Survivors』との混同を狙っているので驚いた。

 

 

スマホ版ヴァンパイアサバイバーみたいなの見つけた!」って公式アカウントが発言してしまうのもすごいが、そもそも広告の動画内で出てくるゲーム映像のほとんどが『Vampire Survivors』のものなのだ。中華系ゲームアプリの広告は全体的にストレンジな味わいがあるものが多いが、ここまで露骨に「パクリ」をしてくるのはさすがに昨今では珍しいのではないか。

GW中のTwitterへの広告出稿量はかなりのものだったらしく、さまざまなバリエーションの広告が流れていた。そのほとんどが『Vampire Survivors』のゲーム映像をそのまま使っているのだが、それ以外にも大量の動画系ネットMemeや音楽をなんのアレンジもなくそのままぶっ込んで使っているので、結果として全世界的にやたらと幅広くいろんなものからの剽窃になってしまっている。そのうちのいくつかの元ネタは以下の動画で解説されている。

この他にも俺が見たものだと、先日のアカデミー賞での騒動からの流れでのMemeなのだろうか、ウィル・スミスの映像を使ったものなんかもあった。Memeを節操なく取り込んでるおかげでサム・ライミ版『スパイダーマン』のトビー・マグワイアと「野獣先輩」と表現包(中国のチャットステッカー)とParty Parrotが同居した動画にストⅡのBGMやYOASOBIの着信音アレンジが被さる、みたいなことになってて、カオティックというか共感性羞恥みたいなものを感じてしまう。一昔前の中学生が情報処理の授業中に内職して作ったMAD動画を自慢げに友達に見せてるときのあの空気感というか。

いやしかし世界は広いね。そしてTwitter社は広告の審査をもっとちゃんとしろよと言いたい。

*1:そもそも『Vampire Survivors』も21年初頭リリースのAndroid用ゲーム『Magic Survival』のシステム、ゲームメカニクスをかなり参考にしているようだ。『Magic Survival』はAndroid版のみしか出ておらずiPhoneユーザーの俺は動画しか見ていないので断言はしないが、まあ「参考」というか「直接的に影響を受けている」と言っていいと思う。あと『Vampire Survivors』はアートワークの面でもちょっと怪しい部分がある。低価格ゲームということもあって全体的に00年代後半あたりのフリーゲームを想起させるような(権利的な意味での)緩い雰囲気がある。