ゲームへたおじさんドットコム

1977年生まれの文系社会人。どこのクラスにも10人はいたような男のゲーム日記とメモと寄る辺のなさ。

今、ファミコン版ファイナルファンタジーⅢをやる

正月に実家に帰省する際の「移動時間暇つぶしゲー」として、ニンテンドーDS版『ファイナルファンタジーⅢ』を安いからという理由だけで特に何も考えずてきとうに買った。3Dリメイクのやつだ。ぼんやりした気持ちで10時間ほどプレイしてたのだが、これはファミコン版のほうをプレイし直したほうがいいんではないかなーという気分がムクムクと湧き上がり、途中でやめてしまった。

システム周りはファミコン版よりもちゃんとこなれて現代風にリメイクされているけど(といっても2006年のゲームだから、すでに18年も前の「現代風」になる……当然ながら2024年の観点からは古くさい)、やっぱDS当時の3Dモデルでは戦闘シーンの魅力が格段に落ちる。ファミコン末期ドット絵芸の極致のひとつであるFF3のモンスターを再現するにはこれはちょっとあまりにも力不足……。

 

そんなわけでやめてしまってしばらくたって、今はレトロフリークでファミコン版FF3をちまちまと進めている。1990年の発売当時ぶりの再プレイだけど、いやーやっぱDSの3Dリメイクよりこっちのが格段にいいな……こればっかりは、DSリメイク版スタッフには不利な戦いだったと言わざるを得ない。

1990年、ファミコン末期のスクウェア。まだソフィスティケートされる前の、「A級」になろうとはしているけどギリ届かなくてはっちゃけている感じ。主要スタッフが皆20代最後もしくは30代初めで*1、なんというかある種の「青春の最後の輝き」みたいなものを読み取ってしまって、中年の胸にグッと迫るものがある。今まさに「何者か」になるための一世一代の戦いをしている、それを皆がなんとなく、でも確実に感じている、だがそれはそれとして、仲間と朝までずっと踊り続けていたいんだ!!!! ……みたいなさ。そういうの。一方的にそういう「物語」を読み取って(思い込むとも言う)、しばしプレイの手を止めてしまうのでなかなか進まない。いや、ゲーム自体のテンポは異様に早いのだが。浮遊大陸を出るところ前後ってこんなにあっさりしてたっけ? という感じだ。


ファミコン時代のFFに比べると、同時期のドラクエ各作は明らかに「大人が作ったゲーム」としての手ざわりがある。主要スタッフの年齢がFFとそれほどかけ離れているというわけでもないのだが、なぜかそう見える。当時からなんとなく感じていたことだが、今ははっきりとわかる。ドラクエ3リメイクの発売も近付いているので、そっちも流れで新旧合わせてプレイ/再プレイしてみるかな。

 

ファイナルファンタジーIII

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ドラゴンクエストIII そして伝説へ…- Switch

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*1:シナリオの寺田憲史のみ38歳

お前らのオークション

競売、官公庁オークションにオタグッズとかレトロゲームハードとかが大量に出ててネットで話題になる、ってのは昔からちょいちょいある。だけど最近、それなりにちゃんとした(はずの)ゲーム系Webメディアがそういう件をニュースとして記事にしているのを見ることが何回かあって、うーん、これはどうなんだろうと思ってしまった。口さがないソーシャルメディアならともかく、企業がやってるニュースサイトでやることかなあと。

なんで俺がそう思ったかというと、出品されてるもののリストから自分と同世代であろう人物像が透けて見えたからなのだが。なんというか、そういうものを明るい場所で大っぴらに晒してやるなよと、どうしても思ってしまうのだ。お前らは氷河期世代に対しては本当に鈍感だな、と、人生の寄る辺なさを読み取ってしまうのだ。

エンドレスサマーシステム

PC内のファイル整理をしてたら20年くらい前に書いたメモのテキストファイルが出てきて、『True Love Story Summer Days, and yet...』が気になる、というようなことが書かれてた。2003年のゲームだがぜんぜん覚えてないな。そもそも『トゥルー・ラブストーリー』シリーズ自体を忘れていたし、このシリーズは一本もプレイしたことがない。当時はときメモには及ばないものの熱心で根強い人気を誇る恋愛シミュレーション/アドベンチャーゲームとしてけっこう存在感を放っていたと思うのだが、そういえば世間的にもすっかり忘れ去られてしまったような気がする。

メモによれば、シリーズ4作目の(そして結局最終作になった)このゲームでは夏が舞台になっているのだが物語中では日時が明示されておらず、さらにゲームとしての目的(誰かと親密な関係になってエンディングを迎える、的なもの)を達成するための明確な終了期間が設定されていない。「夏休みが終了する○○日後まで」とかそういう〆切がないというのだ。

そのため、プレイのしかたによっては延々とダラダラ日々を重ねることができるらしく、あたかも「“夏” が永遠に続く」ような感じになっているらしい。さらに1日の終わりには「今日をやり直す」というコマンドもあって(!)、文字通りその日をやり直すことができるそうだ。これなんかすごいな、季節ではなく概念としての「終わらない夏」、メタな繰り返しの物語……と当時の俺はメモしていた。

 

が、結局これは買ってプレイはしなかったね。今まですっかり忘れていた。今回読み返してまた興味を惹かれた。キャラクターデザインの高山箕犀をはじめこの作品のスタッフ陣がしばらく間を置いて『キミキス』『アマガミ』を作るわけだから、これはちょっと見ておいたほうがいいかもしれん……ということで俺の中のゲーム関係dig listに追加しておいた(まあ、その前に長年積んでいる『キミキス』をやれという話ではあるが……)。

 

トゥルーラヴストーリー Summer Days,and yet...

 

『Dの食卓2』のオープニングムービー

人との話の流れで、2000年前後のゲームのオープニングムービーのことをなんとなく思い出していた。プリレンダムービーで「映画的(と当時の最大公約数的に認識される)」映像を3分から5分くらいも流していた時代のことだ。ハードとしてはPS1後期~ドリームキャスト~PS2の時代。余談だが、そういえば初代Xboxのゲームだとプリレンダムービーの長いオープニングがあったというイメージがあまり湧かない。この手の長大なオープニングムービーはやはりJRPGとかアクションアドベンチャー系の大作に多いからだろうか、そういう種類のゲームがあまりなかった初代Xboxにその印象は薄いということだろう。

 

で、その時代のタイトルでは『Dの食卓2』のオープニングムービーに当時ちょっと感心した記憶がある。当時のゲームのオープニングムービーとはどこか違う雰囲気で、さらに言えば当時のハリウッド映画のアヴァンタイトル的な演出とも決定的に違うリズムだった。これは独特だなあと思ったものだ。

 

youtu.be

 

今見返しても「え、何? 何なの?」という感じではある。が、今ならある意味で理解しやすいのは、これはつまりM・ナイト・シャマランとかジョーダン・ピールとかアリ・アスターとか……あるいはA24制作の一連のアートホラー路線のやつとかの冒頭のリズムに近いということだ。

つまり、「ジャンル映画をジャンルの文法とは違う文法で演出してカマしてくる」作品のあの感じ、というようなね。しかしこれ10分もあったんだな。すごい時代だわ。

 

 

あのレースゲームは『Drift Stage』だった

前回更新で、10年くらい前にトレーラーを見たとあるインディー系レースゲームがその後どうなったのか気になる、という話を書いた。

トレーラーから読み取れるゲーム内容は、ドリフトばりばりのアーケードライクでオールドスクールなレースゲーム、という感じ。

まあそれだけならインディー系レースゲームではよくあると思うが、このゲームはアートスタイルが独特だった。今で言うところのニューレトロ的な色使い(パープル基調パステルカラー系の)に近い、でもどっちかというとそっちよりも、PC-6601のゲームみたいな画面内にやたらと黄色味があるようなアートスタイルで、他ではあまり見たことのないテイストだった。

その後どうなったのか、果たしてちゃんとリリースされたのかずっと気になっているものの、タイトルを忘れてしまったので調べられなくて困っていると書いたところ、id:dotimpactさんから教えていただき無事判明した(ありがとうございます!)。『Drift Stage』というゲームだ。

automaton-media.com

これよこれ、まさにこれだよ。すげえ独特なアートスタイル。当時のトレーラーはこちら。

 

youtu.be

 

トレーラーが発表されたのは2014年の8月で、ちょうど10年前だった。

で、実際のところリリースされたのかと調べてみたら、その後クラウドファンディングを経てSteam Greenlight入りを果たしたが、開発チーム内のゴタゴタなどもあって長いこと中断してしまったようだ。ところがなんと、昨年初頭に長い沈黙を破ってSteamで早期アクセス開始していた。

 

store.steampowered.com

 

とはいえ現状ではアルファROMにも満たないような未完成の状態らしいので、ちゃんとした完成形までこぎ着けるかはわからない。早期アクセス開始してから一年半くらい経ってるけどゲーム内容の目立ったアップデートはないようだし。

というわけで、現状で購入を薦めるのは躊躇われるものの、気にはなるのでそのうち買ってみようかと思っています。

 

あのレースゲームはどうなった?

2015~17年頃かなー? それくらいの時期に開発初期トレーラーが発表されたインディー系のレースゲームがある。そういえばあれどうなったんだろう、リリースされたのかなと時々思い返しているのだがタイトルが思い出せないので見つからない。以下のような特徴のあるゲームなんだけど、ご存知の方はぜひご教示いただきたい。

 

トレーラーから読み取れるゲーム内容は、ドリフトばりばりのアーケードライクでオールドスクールなレースゲーム、という感じ。

まあそれだけならインディー系レースゲームではよくあると思うが、このゲームはアートスタイルが独特だった。今で言うところのニューレトロ的な色使い(パープル基調パステルカラー系の)に近い、でもどっちかというとそっちよりも、PC-6601のゲームみたいな画面内にやたらと黄色味があるようなアートスタイルで、他ではあまり見たことのないテイストだった。

すでにリリースされている他のゲームのアートスタイルで色味的に近いのは『80's OVERDRIVE』なんだけど、件のゲームはピクセルアート(ドット絵)ではなく、90年代半ばのゲームのようなローポリゴンで、テクスチャも簡素な感じだったはずだ。それで首都高みたいなコースを、ランボルギーニのカウンタックとかミウラみたいな感じのクルマが走っていた。

 

youtu.be

 

あと、アートスタイル的に近いのは『Inertial Drift』かなあ。でも件のゲームはもっとローファイな感じで、Inertial Driftの「ツインスティックドリフト」みたいな独自のシステムとかは搭載してなかったと思う(少なくともトレーラー時点では)。

 

youtu.be

 

……と、ごくごくふんわりした情報しかお伝えできないけど、これだと思うものがある方はコメント欄等で教えていただければ幸いです。

 

初夏のゲームニュースメモ

E3がなくなってSummer Game Fest合わせで大手からインディーまで各社が先週末~今週にかけて新作お披露目やらプロモーションやらで何かと賑やかだ。俺もいろいろニュースを追いかけてる。ちょっとメモ。

  • 『野狗子: Slitterhead』ってこういう感じのゲームだったのか。もっとホラーアドベンチャーだと思ってたらけっこうアクション寄りなんだな。あと『ヒドゥン』みたいな話なのは、へーと思った。
  • スト6の新規参戦キャラアナウンスムービー、テリーの作画がなんていうか、他では見たことがない三下チンピラ風味でちょっとビビった。あと、エレナはスト6の作品内時間軸に準じて順当に成長した感じのキャラクターデザインになっているのと比較して、コラボだから最大公約数的イメージを崩せないとはいえ昔と同じ姿のテリーと舞にちょっとストレンジな味わいが生まれているのも面白い。まあアナウンスムービーだから実装時には違うのかもしれんが。

youtu.be

  • "今年のCoD" こと『Black Ops 6』だが、Black Opsシリーズなので例によって宣伝チームが頑張りを見せていて謎のティザーサイトの謎映像とか良かった。Black Opsシリーズといえば日本語メディアでは doope! がいつもボリュームのある解説記事を出すからそいつをサブテキストに楽しもうかという感じだったのだが、深読みとかが盛り上がる前にとっとと正式発表されちゃってしょんぼりだ。もう昔みたいな……BO1とか2くらいのときみたいなプロモーションしても時代とはマッチしないというのはわかってはいるが、わかってるけど寂しいなあ。CoDシリーズはなんだかんだで毎作年間売上ランキング上位になってはいるものの、とうの昔にゲーマーのシーンでは「上がりになった」フランチャイズという感じがあり、しかもそれはマルチのほうの話で、シングルプレイキャンペーンへの評価・批評なんてもう『アドバンスド・ウォーフェア』の "Press F to pay respects" meme以降はゲーム専門のWebメディアでさえ紙幅を割いて取り上げられることが稀な感じだ。哀しいね。久し振りのBOシリーズ新作なんだから、俺たちがちゃんと見届けてやらんといかんのではないか……! と友人と先日喫茶店で怪気炎を上げたが、実際のところどうだろうね。

youtu.be

  • いやまあ実際のところ、大手パブリッシャーの新作ニュースは「なるほど」「ふむん」というくらいのテンションで見ているのだが、インディー系のやつは「おっ」「おおー」「ああー?」「ケッ!」「ほー!」くらいのテンションで見てる。Steamのウィッシュリストがどんどん増えていく一方だが、特にこのPVは良かった。『UNBEATABLE』。

  • あくまで Wishlist now! であってリリースは来年ということだが、こんなもの見せられたらウィッシュリスト入れざるを得ない。あとSteamでのPRテキストもとっても良い。

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