ゲームへたおじさんドットコム

1977年生まれの文系社会人。どこのクラスにも10人はいたような男のゲーム日記とメモと寄る辺のなさ。

2022年9月のゲームプレイ

9月というと会社の上半期の〆なので、もう今年度も半分過ぎたかーとか思うんだが、同時に「今年」では残り3ヶ月となったということで、いや早いね。年をとるごとに時間の過ぎるのが早く感じる。本当に早いな。

2022年9月にプレイしたゲーム、その周辺のことがら、あるいはプレイしなかったゲーム、等々のメモ。

 

『Lofi Ping Pong』

これなんで買ったんだっけな。誰かのレビューとか感想を読んだらたまたまセール中だったので衝動的に買ってそのまま積んでたとか、そういうのだったと思う(定価でも500円ちょっと)。Lo-fi Hip Hopのリズムにあわせてピンポンをするという、まあ音ゲーの一種だ。

ピクセルアートで、ちょっと謎めいたストーリーがあって、なんかエモで……といういかにもなインディーの小品といったところなのだが……これが異様に難しい。

俺がゲームがへただから、特に音ゲーが不得手だからなんだろうか、いや、それがあったとしてもなんかこう、まったく手も足も出ないほどに難しい気がするんだが……。最初のステージでさえ5秒もたない(というか一球も打ち返せないことがほとんどだ)。なんだろうこれは……己のリズム感のなさをまざまざと見せつけられるというのと、それにしたって最初のステージくらいもう少し入力受付時間を緩めにとってくれてもいいんじゃないかという気持ちとで、なんだか頭がぐわんぐわんしてしまった。

早々に投げ出してしまったが、あまりにも衝撃だったので後でまたやろうと思っている。

 

スプラトゥーン3』

発売日から始めて、今のところ40時間弱プレイしている。バンカラマッチ(ランク戦)はほとんどプレイせず、レギュラーマッチを中心にいい塩梅で対戦している。

前作『スプラトゥーン2』リリース時はSwitch本体をまだ買っていなくて、やっと購入したころにはラストフェスも終わった後くらいだった。Wii Uの一作目はかなり熱中してプレイしていたのだが、とりあえずということでSwitch本体と一緒に購入した2については完全に時期を逸した感があって自分としてはそれほど熱はなく、対戦とサーモンラン(Co-op)を数時間くらいプレイしただけでやめてしまった。もったいないなーとは思ったのだが、対戦ゲームはやっぱりこういうところがある。実際のところはラストフェスの後も熱心なプレイヤーたちが対戦やCo-opを続けていたのだろうが、俺はかなりミーハーなプレイヤーなので、そのタイミングから入るのもあまり気が進まなかったということだ。

ただスプラトゥーンというゲーム自体やそのアートワーク、キャラクターや世界観造形はかなり好きなので、今回は発売日からちゃんとやろうと予約したわけだ。本体もスプラトゥーン3エディションに買い換えたしな

で、マルチもいいけど今作のシングルプレイ、ストーリーモードはとてもいいね。けっこうなボリュームがあるし。進めているうちに各種武器の特徴や立ち回りの基本を学べるのもいい。というか今回はマルチ/シングル問わずすべてのモードで「なんかとりあえず遊んでいるうちに対戦の基本やテクニックを自然に学べている」という作りになっていて、実に美しい、行き届いたデザインだなーと思う(ちょっと豪華なミニゲームみたいに見えた「ナワバトラー」で、デッキ構築型カードゲームの形でマルチ対戦の大局観を学ばせるというのが特にすごい)。じっくりやっていきたい。

 

『AI: ソムニウムファイル』

打越鋼太郎がシナリオのアドベンチャーゲーム。今年の6月にシリーズ二作目である『AI: ソムニウムファイル ニルヴァーナ イニシアチブ』(長いタイトルだな)が発売され、ADVゲーム好きの人界隈では激賞されていて気になっていたのだが、同時に一作目である本作についてはけっこう留保付きの褒めが多くてそっちも気になっていたのだった。端的に言うなら作中に散りばめられたギャグ(下ネタ……というか、かなり昭和末期のセンの「ちょっとHなギャグ」の割合がけっこう多い)があまりにも加齢臭キツくて物語のノイズになっているというような論調だ。

で、PC Game Passに入っていたのでとりあえずDLしておいてそのまま寝かせていたら、9月末でGame Passのラインナップからは外れることになった。そのアナウンスに気づいたのがもう9月最終週だったので、たぶん9月中にクリアはできないだろうけどとりあえずやってみるか……ということでプレイ開始。

確かに世評に違わずオッサン味の強い、セルフツッコミ/自己言及強めのギャグはツラい。正直かなり寒いと言ってしまってもいい。いいのだが同時に、45歳中年男性である俺はある種の郷愁も感じるのだった。90年代中期から00年代初頭の日本のアドベンチャーゲーム/ノベルゲーム全体に見られた空気感にこういうものは確かにあったのだ。当時のリアルタイムでさえ若干のアナクロニズムを感じたこういうアティチュードが、時代を経て生き残っているだけではなく、この作品ではなぜかさらに濃縮されてそのまま並べられているように思える。とても2019年リリースのゲームにおける物語の語り方には思えない、というのは否定できない。否定はできないのだが、じゃあ批判するかというと、俺はそこまでは思わないなというのもまた、プレイ途中の正直なところだ。まあこれはクリアしてから結論を出そう。

劇中で起こる殺人事件自体はかなり陰惨なのだが、時々信じられないような茶番劇、ギャグパートが挟まる。これはもう意図的にリアリティラインを下げに来ているのだと解釈すべきだろう(そういった「わかってやってるんですよ」という態度がまた痛々しく見えるというのも否定しないし、逆にそういうノリに懐かしさを覚える俺自身の感情も否定はしない)。物語自体は二転三転してたいへん吸引力がある。当然ながら9月中にはクリアできなかったので購入し、続きをプレイしているところだ。

 

ソニック・ザ・ムービー/ソニックVSナックルズ』

ソニック映画化二作目。一作目である『ソニック・ザ・ムービー』はまさにコロナ禍が始まった年の夏、多くの映画館がなんとか営業を再開して半年ぶりに新作を上映し始めた頃に見に行ったのもあって印象深い。その時の俺は、ソニックが固有名詞をたくさん織り混ぜながらモノローグで喋りまくる(時々第四の壁を越えて観客に話しかけてもくる)というスコセッシ映画みたいな冒頭を見て、ちょっと感動してしまったのだった。

いやもちろん直接の参照元は『グッドフェローズ』とか『ウルフ・オブ・ウォールストリート』ではなく『デッドプール』なわけで、全体的にはアメコミ映画(というかMCU)でヒーローのオリジンを描く第一作目の手法を援用してそつなくまとめたウェルメイドな一品、以上でも以下でもない。だが子供が将来大人になったときに『ソニック・ザ・ムービー』を見たことをある種の幸福感と共に思い出しそうなイキフンはビンビンに感じて(俺の世代で言えば『グーニーズ』とか『グレムリン』なんかを思い出すときのような)、ゲームIPの映画化でついにそのレベルを達成する時代になったのか……と感慨深かったのだ。

さて、そういう流れで『ソニック・ザ・ムービー/ソニックVSナックルズ』を見てきた。まあ順当にスケールアップした二作目という感じだが、キッズムービー味(み)が前作よりもグッと濃厚になってて、ここまでくると俺はあんまりあれだなという感じなのだった(急にスンってなる)。しょうがないよね、そういうことはまあありますよ。しょうがない。

前作に比べてソニックの「まだ子供」という側面が強調されるんだけど、あれ、ソニックって前作ではそんな子供として描かれてたっけ? ハイティーンくらいのイメージじゃなかったかな? と少々戸惑った。今回はかなり「ローティーン」として扱われているように思えるんだが、そこらへんの調整はちょっとどうなのかな。「映画」というメディアでの物語の語り方として主人公=ソニックの「成長」を描く必要があるのはまあいいんだけど、それでソニックというキャラクターをゲームで形作られたイメージよりも「幼い」ところに持ってくるという改変はちょっと抵抗があるな、という感じだ。

まあでも、シリーズの二作目としてはやるべきとこはやっているという内容だったので、この調子で三作目もやってくれればいいかなーとは思いました。ただ、ドクター・ロボトニック(エッグマン)として怪演するジム・キャリーはやはり眼福なので、引退宣言は気になるところだ。ぜひ続けてやってほしい……。