ゲームへたおじさんドットコム

1977年生まれの文系社会人。どこのクラスにも10人はいたような男のゲーム日記とメモと寄る辺のなさ。

『Portal with RTX』を見て思ったこと

NVIDIAの新グラフィックスボードGeForce RTX 4090/4080が発表された。例によって90/80のラインはとってもお高く、円安やらの影響もあるだろうが最上位モデルの4090は想定価格29万8000円だ。まあ俺がこれを買うことはまずないが、すごいね。すごいと言えばリファレンスカードのサイズ、特に厚みがすごくて、ボードっていうかこれもうボックスだよなと思った。

今のPCに組み込んでいるのがGTX 1660 Superなので(これはとてもいい買い物だったと思っている)、たぶん次も60番台に買い換えることになると思うが、でもまだこの世代はいいかなーどうかなーという感じだ。モニタも未だに1920×1200の使ってるしね。

 

さて、RTX4090/4080の発表と併せて『Portal with RTX』のリリースが発表された。あの『Portal』を最新のグラフィック技術でリメイクしたということだが、RTX 4090/4080の販促用技術デモ的側面が強いタイトルといっていいだろう。

 

 

パッと見で最新のゲームっぽく見えるんでその効果は確かにすごい。すごいんだが、しかしオリジナルのPortalで印象的だった「清潔で無機質で無味乾燥で、それゆえに非人間的な不穏さを感じる」というルックの面白さはスポイルされているように見えて、なるほどこれは難しいねと思った。

あのルックの面白さ・怖さは、なんというか「のっぺりとした」ローキー気味のテクスチャで統一されたスタイルから来ていると思う。そこに光と影の情報量をたくさん足されると、まあ確かにフォトリアル味は増す。けど、オリジナルの魅力だったルックはフォトリアルとはちょっと方向性の違うところに肝があって、だからこそフォロワーもたくさん生まれたし、未だそんなに古びて見えないんじゃないかなと。

ここらへんのは難しいね。00年代のポリゴンのゲームグラフィックを、それそのものとしての美しさを愛でる視線というのはまだなかなか世間一般には共有されていないし。90年代までのゲームグラフィックに対するそういう視線はもうかなり浸透してきているが(ピクセルアートにせよポリゴンにせよ)、00年代はまだ難しい。