ゲームへたおじさんドットコム

1977年生まれの文系社会人。どこのクラスにも10人はいたような男のゲーム日記とメモと寄る辺のなさ。

今年のゴールデンウィーク

どうも長期休暇とか連休の過ごし方というのが昔からうまくなくて、休み前はあれもやろうこれもやろうと思っているのに結局無為な、自堕落な過ごし方をしてしまう(端的に言えば長時間寝てしまうなど)ので毎度毎度落ち込んでしまうのだが、今年のGWはうまいこと回せた。旅行みたいな大きなイベントがあったわけではないのだが、やろうと思っていたことは概ねできたしだいたい毎日何かやろうと思っていたことをやっていたので、なかなかの充実気分だ。良かった良かった。

ゲーム関係で言えば、『Ghostwire: Tokyo』をGW中にクリアしてしまうというのは果たせなかったが、前から気になっていた「探偵・癸生川凌介事件譚」シリーズに手を付けられたのが良かった。ちょうどこのタイミングでセールをやっていて*1、とりあえず一作目の『仮面幻想殺人事件』をプレイしてサクッとクリアした。コンパクトながらも所々「おっ」と思わせるところのある佳品だったので、セールをしていた8作目までを一気に購入した。このシリーズ、ニンテンドーDSで出た『仮面幻影殺人事件』*2は発売当時にプレイしたことがあったんだが忙しい時期と重なってプレイの間が空いてしまい、それっきりフェードアウトするように投げ出した……ということがあって、それ以来の宿題みたいな感じになっていた。そんなわけなのでどんどんプレイしていこうと思う。

 

 

*1:元はガラケーアプリで、G-MODEアーカイブス+レーベルでのSwitch移植版。

*2:タイトルが紛らわしいがガラケー版第一作目『仮面幻想殺人事件』とは別物。

ワンダースワンの『リング∞(インフィニティ)』の話

リングシリーズの新作はなんだかんだ言って定期的に作られている。前々作で『呪怨』シリーズとのクロスオーバーだった『貞子vs伽椰子』は白石晃士らしい怪作にして快作だったが、中田秀夫が久しぶりにこのシリーズのメガホンをとった前作『貞子』はちょっと擁護できないレベルで失敗作だった*1

さて今秋公開の新作『貞子DX』はどうだろう。タイトルの「DX」はデジタルトランスフォーメーションってことでいいんだろうか。それともデラックス? ティザートレーラー見る限りだと、理詰めで呪いを解読していくという原作(映画版じゃなく)一作目のテイストを今やろうとしてるのかしらん。「死ぬのが24時間後」っていう近作での設定変更についての自己言及もあるのがちょっと面白い。

ところで、『貞子vs伽椰子』公開の時期にちょっとバズってたTweetがあって、俺も映画の感想をつぶやいたついでにRetweetしていた。以下のTweetだ。

ワンダースワンで発売されたリングのゲームが未だ誰も完全クリアを果たしていない、解析もなされていない、という話を前に聞いた。確かに攻略サイトは一つしか見あたらないし、どれだけ検索しても真エンディングの情報は出てこない。

ワンダースワンの『リング∞(インフィニティ)』は2000年8月に発売されたゲーム。映画4作目『リング0 バースデイ』がこの年の1月末に公開されているが、ゲームの発売タイミングとしてはちょっと時期を逸した感があるかなと当時思った覚えがある*2。中古ではそこそこ見かけたような気もするが、上記Tweetのようなことになっていたとは知らなかったので「へえー」と思ってRetweetしたのだった。

で、『貞子DX』の宣伝Tweetを見て、そういやそんな話もあったなと思い出し、あれから時間もたってるし「真エンディング」とやらが見つかったりはしてないのかねとちょっと調べてみたら、2017年に書かれた以下のBlogエントリでそこらへんのことが詳しく解説されていた。

redcapote.hatenablog.com

 タイトルに「遂に発見」などと書いたが、冒頭の肉欲企画氏のツイートにもあるように「解析がなされていない」状況だったに過ぎず、話題に上がったのが契機となってか2chの携帯ゲームレトロ板で「リング∞」のROM解析を行った人物が現れた。2016年10月の事であった。

ほほーなるほど。あのTweetがバズった後に2ちゃん(当時)で中身の解析がされていたのか。詳しくは上記リンク先Blogとまだ生きてる5ちゃんのスレッドの229以降を読んでほしいのだが、結論としては攻略サイトに書かれていた「何度やっても井戸閉められて死ぬんですけど」というので正解、つまり

以上の結果から、「リング∞」のベストエンドは既に発見されていたものである。と結論づけている。

ということらしい。

まあ俺のこのエントリは伝聞に伝聞を重ねてしまっていてどうにもアレだってのと、前述のエントリでの解説を読んだら逆に興味を惹かれたというのがあるので、『リング∞』の中古ソフトはすでに入手している。スワンクリスタルが今どこかいってしまってすぐにはプレイできないが、GW中に部屋の掃除をして見つけて追々プレイして確かめてみようかなと思う。

 

▼関連する過去エントリ

 

*1:公開当時、Twitterに書いた感想ツリー

*2:ドリームキャストの『リング』のほうが『リング0 バースデイ』の公開1ヶ月後くらいリリースなのでタイミングがあっているのだが、こっちは映画シリーズとはぜんぜん関係ないゲーム独自の世界観(どっちかというと原作の『らせん』以降の展開のほうに近い)なので当時からわりとキワモノ扱いだった気が。

無人TOKYO、オーブ、路地

引き続き『Ghostwire: Tokyo』をゆるりと。と言っても前回からはあまり進捗なし。

実は前回更新の次の日くらいから歯が痛みだして、それが今も続いて難儀しているのだった。10年くらい前にも同じ歯のあたりが痛んだことがあって、レントゲン撮っても虫歯や歯槽膿漏というわけでもなくて原因わからないうちになんとなく治ってたということがあった(でも2週間くらい痛んだ)。今回も虫歯や歯槽膿漏ではなく、どうも噛み合わせの関係で歯茎にダメージが入って炎症を起こしているのではないか、と。そんなわけで噛み合わせ調整のために少し歯を削ったり、歯ぎしりで痛めないようにマウスピースを作ったり……なんてことをやっていたのであまりプレイできなかったのだ。痛み止め飲むとなんとなく眠くなって、早い時間に寝ちゃうんだよね。

と、日記的記述をした後にベタベタとスクリーンショットを貼る。ゴールデンウィーク前半にはクリアしちゃいたいかな。

 

 

前回も書いたが風景を見て歩くのが楽しいゲームだ。ゲームの冒頭で起こるある事件によって、本作の舞台である渋谷周辺からは人が消えている(そのときに着ていた服や靴や鞄だけ残っている)のだが、無人のTokyoの風景というのは、とても魅力的だ。中野正貴の有名な写真集『TOKYO NOBODY』に通ずるものがある。

 

TOKYO NOBODY―中野正貴写真集

 

あるいは、リアム・ウォンの『TO:KY:OO』だろうか。

 

LIAM WONG TO:KY:OO リアム・ウォン トーキョー

 

 

街並みの風景もいいのだが、建物内のテクスチャの「本物っぽさ」「日本に住んでいる人間ならこういうところを絶対に知っている」というアトモスフィアーは特に良いと思う。

先日のTBSラジオ「アフター6ジャンクション」でIGN Japanのクラベ・エスラが本作の「AAA級ウォーキングシミュレーターであり、一種の都市論」としての側面について論評していたが、これはなかなか良かった。

 

anchor.fm

 

ところで、本作では街中に隠れている霊の一群を救助することで経験値が入るというフィーチャーがある。紙の形代に霊を取り込んで、後でその形代をまとめて公衆電話(を改造した霊体転送装置)でアップロードすることで霊の数に応じて経験値がもらえるというわけだ。

 

マップの随所に隠れている霊の一群を見つけたら……

形代に取り込んで救出する。

 

敵を倒してもそれほど経験値がもらえるわけではないので、プレイヤーキャラのレベルアップは主にこの霊救助で行うわけだが、それが妙に回りくどい仕様になっていて面倒くさい……というような感想をわりあいよく目にする。賛否両論半々くらいの本作だが、否の人はこのシステムを否定的に捉えている人が多いようだ。

まあ確かに回りくどいので、俺も最初はうぜええeeeee! と思っていたのが正直なところではある。が、建物の屋上を渡り歩くことができるようになったあたりで、この霊救助がだんだん楽しくなってきた。どこに霊が隠れているかは探査スキルでわかるので、その隠れている場所にどうやって辿り着けばいいかをちょっと考えて動く。街中にはいたるところに霊が隠れているのだが、それを見つけるのにそれほど悩むわけではなく、この「ちょっと考える」くらいの塩梅がいいリズムとアクセントになっているのだ。

このプレイフィール、前にも何かで……と記憶を探ってみると、Xbox 360の『ライオットアクト(Crackdown)』だった。あのゲームでは街中のいたるところにオーブが配置されていて、それを取るごとに少しずつプレイヤーキャラがパワーアップする。ちょっと行きづらい場所(主に高所)にうまいことジャンプを駆使して辿り着くと、そこにはご褒美的に必ずオーブがあるのだ。探索の報酬でもあるし、その報酬目当てに高所に登るといい景色が見られるという効果もある。

『Ghostwire: Tokyo』の場合、ビルの屋上など高いところに霊が隠れているのを見つければ自然と「高所からの東京の景色」を見ることになる。これが超高層ビルからの眺望、的なものだけではなく、街中のなんてことない雑居ビルやアパートの屋上からの景色にもなるのが面白い。そしてそういう「ほんのちょっと高いところから雑然とした街並みを見る」のがある種のエモーションを呼び覚ますようなクオリティ――密度、解像度、空気感――で街の風景の作り込みがなされているのが本作の魅力だと俺は思う。

さらに言えば、霊は街の細い路地裏や住宅街の小さな公園の隅などに最も多く配置されている。それがなければ入り込まないような、ゲームのマップとしては些末な細部に敢えて置いている節がある。つまり、このフィーチャーによってゲームはプレイヤーに「東京の細部のアトモスフィアー」を味わうちょっとした寄り道をさせたいのだろう。「AAA級ウォーキングシミュレーター」というのはまさに言い得て妙だ。

 

Ghostwire: Tokyo

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PS5本体は買えたのにまだPS5用ゲームは買ってないのはもったいないってのと、最初のトレーラーからちょっと気になっていたというのとで『Ghostwire: Tokyo』を購入。プレイしております。

プレイ時間は10時間ほど。だいたい全体の半分くらいまでは来たのかな? 賛否両論ある(どっちかというと否のほうがやや多い……? という感じ)タイトルだけど、俺はかなり楽しんでいる。東京・渋谷を舞台にしたオープンワールド系ゲーム。でも、龍が如くシリーズの神室町=歌舞伎町のような「現実の街の再現性」にはあまりこだわらず、渋谷を始めとした東京各地の印象的なランドマークを組み合わせ、それをヴェイパーウェイブ、ネオン、グリッチ、ニューレトロ……というようなザ・ミレニアルなデザインの要素、エフェクト、ニュアンスでデコレートし、そこに都市伝説やネットロア、さらに日本の古典的妖怪なんかを無節操にトッピングしたかなり独自のアートワークとなっている。こういうのはちょっと見たことない。個人的にはとても眼福。上に貼り付けたスクリーンショットには入っていないが、いわゆるイベントダンジョン的なステージでぶっ込まれる、主人公=プレイヤーを戸惑わせる幻覚表現は特に楽しい。これはぜひ一度見て、プレイしてもらいたいな。

あと主人公と、主人公に憑依した霊(?)みたいな存在の掛け合いは映画『ヴェノム』をもっとさらにブロマンスにしたような感じのそれなので、そういうのが好きな人にも楽しめると思う。

 

Ghostwire:Tokyo(ゴーストワイヤー トウキョウ) -PS5

ネバーエンディング・サムシング

ヴァフィョーン原氏のTweetより。

これがすごい。どうすごいかはYouTubeを確認してほしいが、なんていうかすごい。一番すごいなと思ったのは、ボーナスステージでリマールの「ネバーエンディングストーリー」が流れて、まあその……やりたくなるのはわかるんだが……2020年にそれをやるのか……と衝撃を受けていると2番の歌詞になったあたりで制作者クレジットがインサートされるところ。最高にダサいんだが、このダサさには見るべきものがある。そういうものが世の中にはある。

youtu.be

youtu.be

 

※後日追記
DATEXさんから、これはSIEのクリエイティブプラットフォームソフト『Dreams Universe』(英語タイトル:Dreams)で作ったものじゃないかと指摘があった。確かにYouTubeの概要欄にそう書いてあったわ……。この何というか不思議なパチもの感は、フルスクラッチで作ったものじゃなく『Dreams Universe』での「再現」だってとこにも理由があるかも。

2021年11-12月のゲームプレイ

月ごとにちょっとしたまとめ記事を書いておくと、後で読み返したときに俺が面白いというか自分内タイムラインを整理しやすいかなと思って始めてみたのだが(基本的に俺はこのBlogを自分で読んで面白がるために書いている。雑多Blogのほうも含めて長いことやってきた結論としてそれが一番良いということだ)、あっという間に毎月書けずに溜まってしまった。でもまあそれでも別にいい。そんなことを気にしていてもしょうがない。時間が空いたときに、気の向いたときに書けばいいのだ、自分の楽しみのためなのだから……というわけですでに2022年2月だが、2021年11月と12月のまとめ。

2021年11月から12月にかけてプレイしたゲームでBlogで触れていなかったもの、その周辺のことがら、あるいはプレイしなかったゲーム、等々のメモ。

 

『Frostpunk』

極寒の地を舞台にストレスフルな状況下で厳しい決断を迫られる、とても辛くてコンパクトなシムシティ、みたいなゲーム。2020年にプレイして(PC Game Pass)とても面白いのだが難しくかつなんとも荒んだ気分になる内容が感慨深かったのだが、そろそろ寒くなってきたのでまた別のシナリオでプレイした。面白い。

昔、夏になるとゲームキューブの『スーパーマリオサンシャイン』をプレイする、ということをやっていたのだが(あれはとてもいい夏ゲームだった)、これは今後も寒い時期になったらプレイする季節行事タイトルになるかもしれない。

もうひとつメモしておきたいのは、このゲームのテーマ曲(オープニングムービーで流れ、ゲーム中にもそのメロディの変奏が使われている)のサビの部分が映画『28日後…』『28週後…』のテーマ曲で繰り返される印象的なフレーズをたぶんけっこう意識しているという点。『28日後…』『28週後…』も劇中で共通のフレーズの曲がさまざまなアレンジで使われているが、直接的には『28週後…』で最も辛いシーンであるオープニングシークェンスで使われていたアレンジ(「Don Abandons Alice」)のギターのフレーズを意識していると思う。『28日後…』はともかく、『28週後…』は全編を通じて荒んだ映画で、物語としては共通項はないがそういうアトモスフィアの部分にこのゲームと通じるものがあるといえばあるかなー。あの映画の雰囲気が好きな人ならたぶんこのゲームは好みに合う気がする。

『Frostpunk』のオープニングムービーは世界設定とゲームの目的を端的に語るものだが、陰鬱ながらも次第に力強く、あるいは狂信的になっていくナレーションとテーマ曲の盛り上がりが合わさり、なんとも荒涼とした、日常として続いていく世界的規模の絶望というゲームの雰囲気を表現した好編だと思う。


www.youtube.com

こっちは『28週後…』の「Don Abandons Alice」。聴き比べてみてほしい。


www.youtube.com

 

『ピクミンブルーム』

『Pokémon GO』に次ぐ任天堂×Nianticの位置情報ゲーム第2段。11/1に配信開始され、わりとすぐに始めた。

時勢を反映してか「位置情報ゲーム」味は控えめな内容になっている。というか実質的にはちょっとリッチな歩数計アプリといったところ。歩数カウントはスマホ自体のセンサー情報から取ってきているし、地図内のオブジェクトへリアルタイムに何かアクションを起こすという要素もないので、別に常時起動しておく必要はない。位置情報ゲームは複数タイトルを並行してプレイし続けるのが難しいので、あくまでサブ的な立ち位置としてこういった控えめな仕様なのだろう。逆に言えばやることがあまりないゲームなので(少なくとも現状では)、そういう意味ではプレイヤーの盛り上がりがあまり見られないタイトルではあるかもしれない。

でもピクミンはかわいいので、今もなんとなく続けている。こういう平熱感覚で日常のルーチンに組み込まれるタイプのゲームだと思う。

 

『おねがい社長!』

2020年は『魔剣伝説』だったが、2021年は『おねがい社長!』のどうしようもない広告をいたるところで見た。本当にどうしようもないのだが溢れ出る中国マネー力(ちゅうごくまねーちから)はやはり時代の記憶として残しておきたい気もする。そんなわけでアプリをインストールしてみた。もちろんCMの映像とはぜんぜん違うゲーム内容なんだが(放置系のファーミングゲーム亜種)、ローカライズのこなれてなさとは別の部分でよく理解できない展開もあって不思議な気分になる。まあ一応、見ておこうということで。

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この最後の、横スクロールで金を消費しながら進んでいくところがなんだかよくわからなかった。いや意味はわかるんだけど、なんかこう、なんか……。

 

『世界樹の迷宮』

ある程度の周期で昔のRPGをプレイしたくなる時期が来るのだが、それが来た。いつもは漠然と何かなんでもいいから昔のRPGを……という感じになるのだが、今回ははっきりとこれをやりたいというものがあった。ニンテンドーDSの『世界樹の迷宮』一作目だ。

これは2007年の発売当時に買ってプレイしたのだがごく序盤(第一階層3階くらい)で躓いてなんとなくそれっきりになっていた。そのうちちゃんとやり直そうと思ってズルズルここまで来てしまったのだが、この機を逃さず再挑戦しようということでソフトを棚から引っ張り出して始めた。

とりあえず初期選択可能な全職業のキャラクターを作り、パーティーの組み合わせを変えながら少しずつ迷宮を探索していく。戦闘はシビアで、キャラクターのスキルもどれを伸ばせばいいのかがゲーム内ではほぼヒントがないのですべて手探りだ*1

まあでもあまりストイックにやる必要もないよなということで、発売当時に躓いたところくらいまで来たあたりで攻略Wikiを少しだけ参照する。えー、そんな大事なことゲーム内で説明ないじゃん! みたいな仕様もあったり、バグでゲーム内の説明テキストとは違う挙動になっているスキルがあることを知り、これは攻略情報片手にやったほうがいいだろうということにした。マップだけは見ないけど。

そんなわけで11月末からちくちくやって、12月末あたりにドラクエで言うところの「はがねのつるぎ」が手に入るくらいのタイミングになった。つまりRPGで最初に楽しさがぐわっと盛り上がるタイミングだ。とても面白くなったので何かに還元したい思いが高まり、Amazonで当時出た攻略本を新刊で買った。

おーまだ新品在庫があったのかーと油断したのがいけなかった。1クリックで買ったから受注メールが来るまで見逃してしまったのだが、これがAmazon倉庫発送のマケプレ品だった。届いてみたら、めちゃくちゃ汚い古本だったのだ。カバーへの汚れ付着、本文ページの半分くらいまでいたる大きな水濡れ跡、それに伴うカビ等々。

受注メールを見て、マケプレ品だからいわゆる「新品」じゃないかもなー、でも元の定価と同額だしAmazon倉庫発送だから最低でも新古品相当ではあるだろう……などと思い込んでいた俺が馬鹿だったよ。怒りの返品手続をして駿河屋で注文し直した。

マケプレ品でもAmazon倉庫発送だと優先して商品ページに掲載されるし1クリック購入も可能になるので、ゲームとかガジェット関係では気をつけていたが(というかここ数年はなるべくAmazon以外を使うようにしていた)、なんとなく本は大丈夫だろうと高をくくっていたところはある。これからは本も気をつけよう……。

まあそんなこともありつつ、これを書いている今(2022年2月)もまだやってる。現在第二階層7階。まだそこかよという感じだが、ゆっくりやってる。

 

『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』

2021年は2D格ゲーに対する苦手意識をメルブラで少しだけ克服したのだが、その流れでもしかしたらこっちもそろそろいけるのではないかと、12月に『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』をプレイしてみた。最後の追加ファイター参戦、最後のバランス調整アップデートが終わったこのタイミングで満を持してという感じだ。別に待ってたわけじゃないが。

スマブラについては2D格ゲーの中でも特に苦手意識があって、それでも以前Wii U版の『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』は「そろそろ向き合わないとな」と思って買ってプレイしてみたのだがまったく面白さの勘所がわからず、さらに言えば操作もおぼつかないし画面内で何が行われているのかもほとんど把握できず敢えなく放り投げた。2時間弱もプレイしていない。その時点で「これは俺にはなんか無理だな」と思ってしまったのだった。ただ、毎作のお祭り騒ぎ的なプロモーションやファンの盛り上がりは傍から見てても楽しく、俺もそれをちゃんと味わいたいなという思いは引きずっていた。

そんなわけなので、年末だしもう一度挑戦してみるかと本作を買ったのだが、今回も最初の1~2時間は正直言って「やっぱダメかも」と思っていた。画面内で何が行われているのかやっぱり把握できない。それでも、豊富に用意されたモードをちょっとプレイするたびに新しいファイターが参戦してくるのにはなんともいえずおめでたい感じがして、年末だということもあってなんだか妙に嬉しい気分が湧き上がり、じゃあもうちょっとやってみるかと今度は早々にあきらめずに続けることができた。成長だ。

そのうちに操作もなんとなくわかるようになり、画面内で何が起きているのかも把握できるようになり、シングルプレイ用モードの「灯火の星」をプレイしているうちにいつの間にか時間が溶けていった。良い。やっとスマブラの良さがわかった。スマブラの良さとは(シリーズ過去作にはほぼ触れていないので主語を限定するなら、少なくとも本作『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』の良さとは)、つまりほとんどやけっぱちのような「おめでたさ」であり、プレイヤーを強引に祝祭空間へと叩き落とすような、おもてなしなどという上品な言葉では足りない、むしろ「パワー」とか「圧」というワードに近いアトモスフィアにある。そして俺はこのゲームをプレイしている最中、画面内で行われている何かの向こう側に、桜井政博という男の存在を常に意識してしまっていることに気づいたのだった。桜井政博のあの一見穏やかな表情と語り口の奥に潜む常人とは明らかに違うサムシング、たぶん我々のような凡人とは違う上位レイヤーから、あるいは我々よりも先の位相からビデオゲームを視ているに違いないあの男の彼岸からの波動を、どうしても意識せざるを得ないのだ。それは一言で表せば「過剰さ」なのだが、量的に過剰でありながら混沌には突入せず細部まで神経質に手が入っている、つまり「コントロールの過剰さ」に畏怖を覚えてしまう。

なんかそんな感じがする。そんな感じがするんすよーなんかー。みたいなことをぼんやり考えつつ、気が付けばダラーッと遊んで時間が溶けていく。この「ダラダラと遊んでしまう」タイプのゲームってのがあるよね、なんかこう、ある種のゲームにはそういうとこあるよね、なんてことを思いました。

 

PS5購入

PS5専用ソフトで遊びたいものがまだほとんどないんだが、なんとなく応募した抽選に当選してしまったので購入。PS4は我が家では退役して他の家にもらわれていった。今のところPS4ソフトでしか遊んでないのだが、ファンが静かになっただけでもだいぶ快適だ。が、ホーム画面のインターフェースやスクリーンショット・プレイ動画の共有方法など、PS4とは設計思想が微妙にあるいは大幅に違うところがけっこうあって、まだそこに戸惑うことが多い。あとやはり自宅のテレビの横に置くと改めてその大きさに驚くな。

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久々の帰省、急にゲームをやるようになった旧友

コロナ感染者数がかなり少なくなった(でも諸外国の動向を見るにこの先また急増するんだろうなということがなんとなく見えてきた)タイミングを逃さずに、ということで11月中旬に久しぶりに実家へ帰省した。本来であれば2020年の3月に帰省して父親が使っているPCを新しいものにリプレイスする予定だったのだが、こういう情勢なので延び延びになっていたのだ。2020年初頭にあらかじめ実家へ配送しておいたDellのPCをここでやっとセットアップし(足かけ2年だ)、ついでに母親用にiPad miniをセットアップしてLINEを使えるようにしていろいろ教え……というようなことをやって、とりあえずこれでなんとか一安心となった。

時間を見つけて旧友と飲みに行ったのだが、ちょっと会わないうちにゲームをやるようになったと聞いて驚いた。中学高校の頃は人並みにゲームに親しんでいたと思う旧友だが、その後はゲームからほとんど離れて別の趣味のほうに行っていたので、ここでまた戻ってくるとは意外だった。彼は飲食の仕事をしていて帰宅が深夜になるのだが、そこから朝まで酒を飲みつつプレイするのだという。がっつりと重量級のタイトルを何本もすごい勢いでやり込んでいるというので(どう考えても俺よりもゲームをやり込んでいる)なんだか嬉しくなってしまった。東京に戻ってから、旧友がまだプレイしていないであろうゲームを何本か見繕って送ったらそれもまたすごい勢いで消化してるっぽいのですげえなあと思った。

 

年末の獣道とRTA Japan

年末はTwitchをテレビに映して、RTA in Japan Winter 2021を流しながら掃除なり細々したことなりをやっていた(なんせ26日から31日までずーっとやってたからね)。12/30はこれに獣道 IVもあったので、朝からずっとTwitchを見ていたわけだが、いやー、獣道はどの試合もすごかったな。2試合目の『怒首領蜂 大往生』だけはわりと爽やかに終わったけど、後はどれもなんかこう情念というか、敢えて流行りの言葉で軽薄に言うならば「男同士のクソデカ感情」みたいなものがダダ漏れてくるような感じで、年末になんでこんな……という気分にまでなった。個人的には特に3試合目、『ぷよぷよテトリス』での あめみやたいよう 対 kazu 戦の決着の付き方に戦慄してしまった。

それとは関係ないけど、RTA in Japanとか獣道見てると、この二三年でゲームプレイ興行での解説者役の人たちの「そのゲームを知らない人への解説スキル」がすごくレベル上がってきてるなと感じた。獣道は煽りVの作り方もすごくうまくて、こんな感じでいわゆるe-Sportsの「試合」ではなく明確に「興行」を指向したイベントがもっと出てくるといいんではないかなーと門外漢としては無責任に思った(獣道へは3000円投げ銭した)。

kakulog.com

 

「獣道 IV」のアーカイブは以下。

www.twitch.tv

*1:調べたら、さすがに二作目からはどのスキルの組み合わせで新しいスキルがアンロックされるのかはゲーム内で情報が出るようになったそうだが。