この季節になると手触りのいいJRPGを遊びたくなる……みたいなことを俺はいろんなところでたびたび書いてきたが、今年のその欲求はスマホアプリの『テラバトル』でちょうどいい感じに叶えられている。坂口博信率いるミストウォーカーがごく小規模なチームで開発したF2Pのカード育成型RPGだ。
小規模な開発ということもあってか、こぢんまりとしたいい塩梅。パズドラ以降のスマホ(カード)RPGとして洗練されたシンプルな戦闘システムは小気味良いし、幕間で断片的に語られるストーリーというかフレーバーテキストの必要にして十分な語り口もいい。ビジュアルも音楽も「行き届いてる」感ある。侘び寂びの境地。ゲーム自体もそうだけど、ここ二年くらいで最適化されたF2Pスマホアプリゲーの運営スタイル(ログイン時に何枚も挟まるイベント告知ウィンドウとか課金への導線がガッチガチのホーム画面とか)をあまり感じさせない、というかそこらへん妙に淡泊で逆に心配になるんだけど、そういうのもあって、「携帯機の配信専売タイトル、1500円」くらいの気分で遊べるという、そんな感じなのだ。
でまあ、ぜんぜんタイプは違うけれど、GBC『DT Lord of Genome』を遊んでいたときに近い感覚で遊んでいる。前のめりにプレイするわけではないけれど、いいねーこれはいいよーと独りごちながらプレイするというか、そういう感じ。