人との話の流れで、2000年前後のゲームのオープニングムービーのことをなんとなく思い出していた。プリレンダムービーで「映画的(と当時の最大公約数的に認識される)」映像を3分から5分くらいも流していた時代のことだ。ハードとしてはPS1後期~ドリームキャスト~PS2の時代。余談だが、そういえば初代Xboxのゲームだとプリレンダムービーの長いオープニングがあったというイメージがあまり湧かない。この手の長大なオープニングムービーはやはりJRPGとかアクションアドベンチャー系の大作に多いからだろうか、そういう種類のゲームがあまりなかった初代Xboxにその印象は薄いということだろう。
で、その時代のタイトルでは『Dの食卓2』のオープニングムービーに当時ちょっと感心した記憶がある。当時のゲームのオープニングムービーとはどこか違う雰囲気で、さらに言えば当時のハリウッド映画のアヴァンタイトル的な演出とも決定的に違うリズムだった。これは独特だなあと思ったものだ。
今見返しても「え、何? 何なの?」という感じではある。が、今ならある意味で理解しやすいのは、これはつまりM・ナイト・シャマランとかジョーダン・ピールとかアリ・アスターとか……あるいはA24制作の一連のアートホラー路線のやつとかの冒頭のリズムに近いということだ。
つまり、「ジャンル映画をジャンルの文法とは違う文法で演出してカマしてくる」作品のあの感じ、というようなね。しかしこれ10分もあったんだな。すごい時代だわ。