
映画『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』を見てきた。
ゲームのほうは配信してすぐくらいにちょっといじって「なるほどねー」と独りごちて表面的なペラッとした理解を得たのち、まあ、not for me……と判断してすぐやめたのだが、今年に入ってからなんか気が向いて再開していた。いやーぜんぜん理解してなかったね。面白いねこのゲーム。
そんな感じの勢いでTVアニメ版のほうもちょろっと見てみたんだがこっちにはぜんぜん乗れず、各シーズンのごく序盤だけ見て離脱。映画のほうはどうするかなと思っていたが、いわゆるファン以外でも褒めてる人をちらほら見たので気になって見てきたのだった。
冒頭の「ウマ娘たちが走るのは本能で〜」みたいなくだりは、お為ごかしも甚だしいだろうがよ! とまったくノレなかったのだが(ゲームだとある程度抽象化・断片化されるのでまあスルーできる「設定」が、シーケンシャルな物語構造のある他メディア展開では深掘りせざるを得なくなってある種のグロテスク味や意図を超えた滑稽味を帯びる……のは近年の擬人化ソシャゲ映像化に付きまとう問題)、それをとっとと済ませてからは全編すごいところばかりだ。これはすごい。
スポーツものジャンルの映画としてはごくスタンダードな筋書きの中で、演出、画面レイアウト、アニメーションがまさに縦横無尽、自由闊達な語り口で魅せていく。作風こそ違えど、個人的には『マインド・ゲーム』で初めて湯浅政明を知ったときと似た衝撃を受けた。山本健、この監督の名は覚えた。
惜しむらくは一点のみ。「レース(=物語)」が事実上終わってからゲームと同じようにライブシーンになるのだが、そこがゲームでの同シーンほどのエモーション喚起力がなく、急に「人気IPの映像化商品ですからね、まあ最後はライブシーンやります」みたいなビジネスライクな温度感になってしまうのはもうちょっとなんとかやりようがあったんではないかと思った。

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