ゲームへたおじさんドットコム

いい年した男のゲーム日記とメモと寄る辺のなさ。ゲームへたおじさん、またはMSRkbと名乗っています。

月姫リメイクのこと、2003年の『月箱』のこと

そういや、『月姫』のリメイクであるところの『月姫 -A piece of blue glass moon-』がようやっとリリースされたんだったよな。月姫かー。発売日近辺はさすがに俺のTwitterタイムライン界隈でも盛り上がりがあって、その熱にほだされて俺も買ってしまいそうになったのだが今のところ買ってない。まあそのうちプレイすることもあるんだろうけども。

盛り上がっているときにやってみるかと思った理由のひとつに、TYPE-MOONの(パッケージタイトルとしての)前作『魔法使いの夜』がすごかった、というのがある。これはゲームというか完全にデジタルノベル、選択肢もなにもなくて一本道のお話を読んでいくだけの作品なのだが、とにかくスクリプトの組み合わせによる演出が異様にリッチだった。

これは誰が見てもすごいと思えるレベルの凄さで、それまでのノベルゲームでは見たことがない、そしていわゆるアニメ的なセンスの演出というのともまたぜんぜん違う、最も近いものを挙げるならば「飛び出す絵本」のような、それが多段レイヤーごとに細かく動いているような、なんとも豪華なものだった。

これはいいもん見たなー眼福ーという感じがあった。今回もそういう視点での「とりあえずちょっと見てみたい」という感覚はある……と思ったら、『魔法使いの夜』等でスクリプトを担当していたつくりものじ氏は、今回の『月姫 -A piece of blue glass moon-』には関わってないっぽいのか……。ではあれほどのものを望むことはできないのかなあ。まあでも、たぶんそのうちやるだろう。

 

そういや、と思ってHDDで昔のデータをサーベイしてみた。俺がオリジナルの『月姫』、というか『月箱』を買ったのっていつのことだろうと気になったからだ。最近はとにかく昔のこと、殊に00年代前半のことが気になる。ここらへんの働き始めて数年って環境の変化と忙しさで記憶が曖昧だから、折に触れて思い返しておかないとなんだかよくわかんなくなっちゃうんだよね。

その頃にやっていたサイト内の1コーナーで、ゲーム関係の買い物をしたときに写真と短いコメントを残す、というのをやっていた*1。デジカメを買ったばかりで(新宿のヨドバシでちょっと値切って買った型落ちのOLYMPUS CAMEDIA C-1Zoomだったと思う)、自分が撮った写真をその場でネットにアップロードするという行為そのものに面白味を感じていた頃のことだ*2。2003年5月5日。秋葉原ラムタラで2,500円で買ったとメモしてある。ネットでなにやら月姫という「同人ゲーム」が盛り上がっているというのを見て(俺ニュース経由で知ったのだと思う)、ゴールデンウィーク秋葉原に行って、そこで買ったのだろう。当時の写真を貼る。

 

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2003年6月6日にはTYPE-MOONの特集記事が載っている「Colorful PUREGIRL」も買ってる。

 

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当時の俺はこういうオタクカルチャー最前線的なものに疎かったので必死にキャッチアップしようとしてるのが覗えますね(別に今も詳しくはないが)。

当時プレイした感想を思い出そうとしたが、今からの視点で思い出してもたぶんバイアスがかかっていたり自分内の歴史(精神史)修正主義者が悪さをしようとするので、こんなときは過去ログ検索だ。長いことBlog書いてるとこういうときに便利。2003年5月19日のエントリがヒットしたぞ。どれどれ。

 ところでぼちぼち『月姫』を進めているわけですが(そしてけっこう面白いわけなのですが)、初めてメインヒロインと出逢った主人公が、彼女のあとをつけていって惨殺する、っていうのはあまりにも屈折しすぎちゃいないか。こりゃもうそうとうな屈折だ。しかもメインヒロインはけろりと復活するし、主人公のことを責めないし(吸血鬼だという設定はあるにせよ)。

ふむふむ。そうそう、ここのところすごい引っかかって、その引っかかりは個人的には最後まで解消されなかったんだよねー。リメイク版ではどう処理されているのだろう。

こんなに屈折していれば、そりゃあ確かにオタクセクシュアリティ系言説の評論家諸氏(ものすごく乱暴なくくりだが、他にどう言えばいいのかわからない)が何か言いたくなるのも頷ける。

お? お? これはなんかギアが上がってきたぞ……。

 私自身はどうかと言うと、そういう展開を面白がるよりまえに、なんというか、ひとことで言えば呆れた。ものすごい勢いでスルーされる葛藤。それはやはり、ビデオゲーム内で語られる物語として見ても(そして私は、ビデオゲーム内で語られる物語を小説や映画で語られる物語と同列で批評することを慎重に回避すべきだと思っているが)、やっぱりあまりにも、屈折しすぎてはいないか。

むひょっ。これは我ながら「むひょっ」と突発的奇声を上げてしまうようなイキりが覗える。たぶん本当に言いたいことをうまく書けないのでとりあえず借り物のワードで着飾ってみた感が読み取れるね。若い、若いねー。この時点で俺は二十五歳だった。それがひとの一生でいちばん美しい年齢だなどとだれにも言わせまい――(ポール・ニザン)。

まあこんなこと書いてるけど次の年には『Fate/Stay night』を発売日に(確か)買ってるわけですからね。何をか言わんや。さらに言えば、『月姫』は最初のシナリオのTrueエンドを見たところでなんか自分の中で「終わった」気になったらしく後のシナリオは全スルーしている。そんなことってある?

いやなんでそんなことしたのか、そこで終わりだと思った、というわけではさすがにないと思うんだけど、ほんとパキッとそこでプレイをやめちゃってるんだよね。そんで数年後、はてなキーワードでたまたま「月姫」の項目を見てたら知らないキャラクターや設定が大量にあって驚いたという……いや確かにそれまでもネットで『月姫』関係の話題を見るたび、微妙な違和感はあった。俺の知らないイベントとかセリフとか。でもそれはきっとゲーム本編では語られない裏設定とか他の人が作った二次創作での話で、熱心なファンなら当然知っている周辺情報なんだろう、くらいに思い込んでたっぽいんだよな……プレイングが雑すぎるぜ。

そんな俺に月姫の何が語れるんだと言えば何も語れないんだが、まあそういう00年代前半のあれこれの思い出も含めて、リメイク版をやってみるのも味わい深いんじゃなかろうかという結論で茶を濁しておこう。そのうちやるよ! PC版が出たらやる!

*1:このサイトのBlog部分の主なエントリははてなに移行した(今の雑多Blogのほうに)が、Blog以外のコーナーはHDD内にしかない。

*2:その場で、なんて書いたけど、今みたいにスマホ内で1タップでシェアとは違い、デジカメをPCに繋げてデータを吸い出し、画像編集ソフトでサイズ調整して保存し直し、テキストとHTMLを書いて、FTPクライアントを立ち上げて契約しているプロバイダのホームページ用サーバ領域に接続し、.htmlファイルと.jpegファイルをそこにアップロードして……という手順を踏んだわけで、今の基準で言うところの「その場」では全然ない。部屋の中で撮ったものをその部屋の中にいながらにして30分程度の作業でサーバにUPできる、というのが当時は物珍しかったのだ。