ゲームへたおじさんドットコム

1977年生まれの文系社会人。どこのクラスにも10人はいたような男のゲーム日記とメモと寄る辺のなさ。

アマガミ

PS Plusでフリープレイになっていたのでとりあえずダウンロードだけしといた『アマガミ+』をプレイする。Vita版。clavis氏のレビューを読んで気になっていたものの未プレイだったのでよい機会だ、と。ちゃんとしたギャルゲーをやるのも久しぶりだ。もちろん堂々と本名プレイである。

ちょっと時制がわかりづらいプロローグを終えて本編に入るわけだが、あーこれ、なんだこの、不思議なシステムだ。1日をいくつかのブロックに分割し、各ブロックごとに行動を選択することで内部パラメータが変化するという恋愛シミュレーションとしてはスタンダードな骨格ではあるんだけど、その肉付けというかプレゼンテーションが独特。各ヒロインの個別のイベントがマップ上に点在し、一つのイベントを消化するとフラグが立った複数のイベントがアンロックされてまたマップ上に配置される……という感じなんだが、初見でこれを把握するのが難しい。各イベントは選択可能な時間帯や期間が決められているらしいんだけどこれも一見してわかりやすいようにはデザインされてない。多分これはわざとで、点在しているように見えた各ヒロインのイベントが、ゲームを進めてどんどんアンロックされるごとに情報量を増し、最終的にはルートファインダーのような、それこそ攻略フローチャートのようなものになって周回プレイしやすくなるとか、きっとそういうデザインに違いない。であれば初回プレイのこの手探りの感覚はきっと開発側の狙い通りのものであるのだろう。たぶん。違うかな? そんなわけであえてマニュアルも読まずに、画面上の情報のみで進めてみることにする。

あとこのゲームは女の子の絵がとてもキャッチーなのはもちろんのこと、舞台となる季節が冬なので屋外で話しているシーンでは常にキャラクターの口元に白い息のエフェクトが付いていて、なんかいいねと思った。あと俺はギャルゲーをやるときとりあえず最初の標的を髪を染めてる女、できれば金髪、可能であればヤンキーかギャル系、譲れないセンとしては制服を着崩している女、特に襟元がだらしない感じの女に決めているのだけど、このゲームだとそれはパーマかけてるあの女になるのかな、残念ながら黒髪だけど、黒髪パーマってのもいいね、できればもっと髪がパサパサした感じでぐしゃっとしてて、あとプライベートでは黒い服しか着なくてワーキングブーツはいてるような、黒い濃いめのアイシャドウで左手首に蜘蛛の巣のタトゥー入れてるようなゴスの子だとすごくいいんだけど、この子の場合アマガミってのはヴァンパイアワナビーなんですよね、でも『トワイライト』サーガ読んでるような同級生のことは馬鹿にしてて一緒にされたくないと思ってる、部屋にはムルナウの『吸血鬼ノスフェラトゥ』のポスターが貼ってある、早くこんなしょっぱい田舎町を、濁った湖で獲れる淡水エビの加工と林業が主要産業の、緩やかに死へと向かっている人口3000人ちょっとの町を出て行きたいと思ってる、週に一本だけ出ている都会行きのハイウェイバスに飛び乗って、だからそのための金だってしっかり貯めてるのさ、毎週金曜の夜、仕事が終わった木こりのおっさんどもがただ酔い潰れるためだけに行くジョーの店の裏路地、そこに立ってあたしは待ってる、うまくいけば一晩に二三人、立ちションするために出てきたおっさんに近づいて、耳元で囁くんだ、ねえ、10ドルくれたら、あんたが狙いを定めるのを手伝ってやるよ、あたしの手でね、そんな彼女のささくれた、でもよくあるスウィート・スウィート・セブンティーン・デイズに、ある日ちょっとした変化が訪れる、たくさんの廃車が野ざらしになっていた町外れの空き地に、季節外れの移動サーカスの一座がやって来たのだ、そこで彼女は、隻眼の空中ブランコ乗りの青年と出会う……。

 

エビコレ+ アマガミ特典なし - PSVita