ゲームへたおじさんドットコム

1977年生まれの文系社会人。どこのクラスにも10人はいたような男のゲーム日記とメモと寄る辺のなさ。

夜、ゲーセン、鄙

こないだの更新で、大学生時代(90年代後半)に近所にあった「床が土間のゲーセン」について書いたところ、80年代だったら元が駄菓子屋だったゲーセンはわりとそんな感じのとこがあった、という反応をいくつかもらった。

俺の記憶としても、80年代末~90年くらいの小学生から中学生の頃にはそういう店を見た覚えがある。ただ、当時の俺の活動範囲内には駄菓子屋の類があまりなかったので、行ったとしても数回くらいのおぼろげな記憶だ。出回り始めたばかりのネオジオ(MVS)の筐体が軒先に置いてあるような店だった気が……そうすると1990年あたりだろうか。

 

さて、前回更新からまた間が空いたので、少し日記的なことを書いておく。あいかわらず緊急事態宣言が続いている。今年に入ってからは東京では緊急事態宣言ではない日のほうが短いくらいだから、もうこれが日常という感じではあるのだが。7月から8月前半にかけては、会社が入っているビル内で文字通り毎日複数の感染者が出ていると注意喚起が回ってきていた。

とりあえず俺自身は2回目のワクチン接種を終えることができた。2回目の副反応はなかなかキツいものがあった。抗体値がどれほどの期間、新しい変異株に対しても有効に保たれるだろうかという心配はあるものの、とりあえずは一安心だろうか。

ワクチン接種を終えてもあまり気を緩めることなく、休日も家にいることのほうが多い。仕事はできる限り在宅で回せという指示が下っているが、出社禁止というわけではないので必要に応じて会社に出ている。正直なところ、たまに出社する……つまり平日に街に出るのはなかなか楽しみだ。

退社する頃には食事をとれる店はほとんど閉まっているが、以前と比べて20時以降も営業している、そして明らかにアルコールを提供している店もよく見るようになった。そしてそんな店はだいたい満席だ。いろいろと限界が来ているのだろう。どちらにせよ俺はあまりアルコール自体は好きではないので(飲み会は好きだが)そういう場所へは近付かない。

だがせっかく平日に都会へ出たのだから真っ直ぐ帰るのはなんだか惜しい。というわけで、少し足を伸ばして秋葉原に寄る。緊急事態宣言下の平日夜、10時前後の秋葉原は、少なくとも8月前半くらいまでの頃はガラガラだった。通りを歩く人もまばらだ。まあ営業している店がほとんどないのだから当たり前だが。ゲームセンターのみが開いていて、でもそこにいる人もやっぱり少ない。店内の騒音に反して静かな、鄙びた空気が漂っている。

特に俺がよく行くHeyの2階やセガ秋葉原3号館6階……つまりレトロゲーム中心のフロアは鄙びた空気が濃い。週末になれば人も来るのだろうが、平日夜はかなり閑散としている。かつて俺は平日の仕事終わりになんとなく持てあました気分を抱えたときは、「ゲーム・ナイト」と心の裡で独りごちて――ゲームとナイトの間にナカグロを挟む、つまり一拍措くのが重要だ。独白だが――今は亡きトライアミューズメントタワーのレトロゲームフロアに行っていた。

前も書いたけど、都内でレトロアーケードゲームを遊びたいならトライ8階でなくともいろいろな選択肢があるし、そのうちのいくつかはぶっちゃけトライよりも賑わっている。だけど、平日の会社帰りなんかに、よし、今夜は「ゲーム・ナイト」にしよう、と思って行くのはいつもトライの8階だった。あまり客がいなくて、照明もうすらぼんやりとしていて、狭くて、なんとなくひんやりしているようなあの雰囲気が、古いアーケードゲームをぼんやりプレイするのにはちょうど良かったのだ。

いろいろあってトライが無くなって、Heyなどに行くことが増えたのだが、そちらにはあの鄙びた雰囲気は薄かった。それがこの新型コロナ禍の長期に渡る緊急事態宣言によって、あにはからんや鄙の夜が今再び訪れようとは。

まあ俺個人の感慨はともかく、店のほうにとっては良くない状況ではある。しかし、本当にぜんぜん人がいない平日夜10時過ぎのセガ秋葉原3号館6階のベンチに座り、とりあえずドクターペッパーを飲んで一息付きながら、さて閉店までの時間でどれをやろうかと思案している瞬間は、なんとも言えない多幸感がある。

 

ところで、セガ秋葉原3号館6階はちょっと前まで5号館4階にあったレトロゲームコーナーを移転したものだが(5号館の4階はエレメカ系とかピンボールとかガンシューティング系のレトロゲームはまだ残っている)、最近になってさらにリニューアルして「レトロゲームコーナー」というよりは「レトロゲーム博物館」的なものになっている。

たぶん2015-2018にSKIPシティ彩の国ビジュアルプラザで連続開催された「あそぶ!ゲーム展」に協力したところなどが関係してるんじゃないかと思うんだが、『Computer Space』や『PONG』など歴史的な筐体が展示され、解説文パネルまで設置されている(『Computer Space』は別筐体でエミュレーターが、『PONG』は筐体実機で遊べる)。他にもセガ体感ゲームの可動筐体がずらっと並び、テーブル筐体コーナーもある。

俺はセガ/Gremlinの『Frogs』というゲームを初めてプレイした。ハーフミラーを利用したエレメカとビデオゲームの中間のようなゲームで、モノクロで表現されたカエルのドット絵と動きが大変かわいくて何度もプレイしてしまった。8月のことなので今は違うゲームに入れ替わっているかもしれないが、常設でアクセスしやすいゲームミュージアム的な店になっているので、興味のある方は覗いてみるといいと思います。

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土間のゲーセン

さっき書いたファミ通のアーケードアーカイブス広告についてのエントリ繋がりで思い出した。大学時代に住んでた街の駅前にあったゲーセンのことだ。

一般的なコンビニくらいの敷地面積の古びた店で、当時は特に何とも思ってなかったんだけど、床が全面土間だったんだよな。リノリウムとかタイルではなく、土間……三和土だったと思う。

いや、三和土というか、普通の土の地面に油を撒いて埃が立たないようにしたやつ(旧家の炊事場のような)……という記憶まであるのだが、さすがにそれは誇張された記憶だろう。でも、土間だったという記憶はなぜだかぼんやりとある。なんか他の種類の店の居抜きでそうなっていたのだろうか。

とにかく、90年代後半の東京近郊で、土間のゲーセンはけっこう珍しいものだったと思うのだが、どうだろうか。あるいは俺の記憶が間違っているのかもしれないが。

 


www.youtube.com

 

上記YouTube動画は最近話題になったので見ている方も多いだろうが、1979年の東京・新宿歌舞伎町近辺で撮影されたゲームセンター(というかインベーダーハウスか)の様子だ。たぶん海外のTVクルーの取材テープを無編集でUPしたもの。ここに出てくる店内の映像でも、床はリノリウムっぽいものであることが確認できる。

うーん、全面土間のゲーセン、というかそもそもゲーセンに限らずオープンスペースじゃない店舗で全面土間だったなんて、90年代後半にあり得るんだろうか。なんだか自信がなくなってきた。単なる記憶違いかもしれない。そしてそのゲーセンも、00年代中頃には駅前の再開発で閉店してしまっている。同じ大学のちょっと苦手な先輩が店員のバイトをしていたこともあってそんなに通ってなかったので、店名もまったく覚えてない。

96~00年頃、小田急鶴川駅前にあったゲーセンにまつわる曖昧な記憶の話。

ファミ通表4広告に『宇宙戦艦ゴモラ』

今週号……と言っても、もう次の号がすぐに出てしまうけど、まあとにかく、今週号(2021/8/12号)のファミ通の表4(裏表紙)広告がアーケードアーカイブスで、それ自体も珍しいが(前にもあったかも)、でかでかとPRしてるのが『宇宙戦艦ゴモラ』なのがすごかった。ゴモラがよもや令和の世にファミ通の表4広告になるとは、さすがに誰も夢想だにしなかっただろう。というわけで記念に写真撮っといた。

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映画『モータルコンバット』とファミ通クロスレビューの「ファンなら。」

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https://wwws.warnerbros.co.jp/mortalkombat-movie/

 

わー、もう7月か。早い。

我ながらかなり厳しめに「不要不急の外出」を控えているので、昨年からこちら、全然映画館に行っていない。とは言えそれにも限度があり、先日は「とにかくなんでもいいから映画館で映画を見たい」という気分に陥った。目を付けていた作品はどれも軒並み満席気味だったので、もうこれは本当になんでもいいやと、『モータルコンバット』を見ることにした。公開2日目の土曜日のことだ。

モーコン3度目の映画化(リブート)にして、アメリカではコロナ禍で長いこと休業していた映画館がやっと再開したあたりで公開されて『鬼滅の刃 無限列車編』と一位を争う大ヒットとなった作品である。このニュースを聞いたときに「鬼滅映画がアメリカでもヒットって、モーコン映画なんかと争ってるくらいだからぶっちゃけごく小規模の争いでしょ? まだ全然映画館やってない中での話でしょ?」とか舐めてたら普通に両作品ともに大ヒットだった。鬼滅ごめん、舐めてて。

ていうか95年のポール・アンダーソン版『モータル・コンバット』のイメージがあったから、モーコン映画リブートなんてどうせ本来ならビデオスルーする規模のやつがコロナ禍で映画館にかける作品なくてやってるだけでしょ……と完全に舐めてたのだった。モーコンもごめんね。

さて、実際に見た感想はというと……確かにこれは「ビデオスルーする規模のやつ」ではない。いわゆるビッグバジェット超大作ってわけではないんだろうが、絵作り的に安いところはない。ハリウッド的に有名なスターは出てないが、真田広之浅野忠信がメイン級の役で出てきて好演・怪演しているのは日本人としては嬉しい。ただ、まあ、その……。

 

唐突に話を変える。かつて、「ファミ通」のクロスレビューコーナーでアニメやマンガ原作のゲームがレビューされるとき、レビュアーがちょいちょい使っていた結語に「ファンなら。」というのがあった。クソゲーではないが、さりとて良作と言えるほどの傑出した点はなく、一見さんがわざわざプレイするほどのものではない、という塩梅の6点以上7点未満あたりのゲームのレビューの結びの言葉として用いられていたと思う(そしてたぶん、そのレビュアーが原作のファンではないときに)。

クロスレビューの各レビューの文字数は少ないため、表現はかなり切り詰められたものになる。そこで末尾にひり出されるのが「ファンなら。」で、この言葉にはレビュアーがそのゲームと雑誌読者の双方に対して信義を貫いたうえでどうバランスを取るかの苦慮の後が覗える、ような気がする。

ひどいゲームではない。しかし誰もが遊ぶべき作品と太鼓判を押すようなものでは決してない。でもまあ、届くべき人には届いてほしいよな……という逡巡を凝縮した末に放たれる「ファンなら。」……可もなく不可もない、いわゆる「版権ゲーム」だけど、取り立ててひどいところもないし、ファンだったら楽しめるかもね、というメッセージがそこには込められてるんじゃなかろうか。まあ、紋切り型表現として用いられていた場合もあるだろうけど。

何言ってんだ版権ゲームなんだから当然「ファン」向けの商品だろうがよ、という向きもあるだろうが、まあ今ほどそこらへんが厳密じゃなくそこそこ有名な原作だったらちょっと知ってる程度の人でも手に取るくらいの緩い空気が市場にまだあって、かつファミコン時代のように粗製濫造された版権ゲームばかりではなくなった、スーファミ中期~PS/SS初期くらいの頃の話、と思ってもらいたい。そういう時代の言葉だ、というのが個人的な印象だ。

 

閑話休題、今回の映画の話に戻る。映画を見終わったとき、否、映画を見ている最中から頭に浮かんでいた言葉がまさにこの「ファンなら。」だった。四半世紀以上の時を超え、メディアの枠も超えて、俺は当時のファミ通レビュアーの気分を体験していたのだ。

正直に言って、この2021年にもなって90~00年代初頭くらいのゲーム原作映画のような緩さを持った映画がまた見られるとは!(しかも劇場で)……というひねくれた感動はちょっとあった。CGIエフェクトとファイトコレオグラフィは現代版にアップデートされているし、ゴア描写も原作レベルに近づけようという(あの頃なら制作会議で真っ先に却下されたであろう)挑戦もあった。が、全編に漂う雰囲気はあの頃のゲーム原作映画そのものの、のんべんだらりと弛緩したものだった。

ただ、あの頃のゲーム原作映画と決定的に違うのは、制作陣が原作ゲームの原体験を持っている人たちであろうということで、そういう意味で観客(原作ゲームに思い入れがある人)へのおもてなしと目配せには共感の情――なんなら連帯感と言ってしまってもいい――がひしひしと感じられる。ただこれは本作に限らず、近年のゲーム原作(あるいはゲーム文化を題材にした)映画全般に共通する「昔とは違う」点で、まあなんだかんだ言ってビデオゲームも複数世代に跨がって定着する文化になった結果と言えるだろう。

そういう感慨も確かにありつつ、俺は「原作ゲームに思い入れがある人」ではなかったので、結果としては「ファンなら。」という結論に落ち着いたわけだ。モーコン、そりゃ俺も一般常識レベルでは当然知ってる。フェイタリティがまだ「究極神拳」と訳されてた頃のやつとか(セガマニアの友人の家で、お上品な奴ら向けのスーファミ版とは違ってメガドラ版は残酷表現規制なしなんだぜ! と自慢されたものだ)、あとゲームキューブの頃のやつをカオス館だったかゲームハリウッドで買ったりもしましたよ(お手製のフェイタリティコマンド表コピーをおまけでもらえる)。

でも残念ながら、思い入れと呼べるほどの強い感情はないので、まあ、これは、ね……という温度感の感想になった。終わりかたも(そしてそこで流れ始める音楽含め)、これは欧米の観客はブチ上がったんだろうなあ、でも俺は別に……というのが正直なところです。しょうがない、こればっかりはしょうがありませんよ!

そう、「全編に漂う雰囲気はのんべんだらりと弛緩したもの」というようなことを言いましたが、真田広之が出ているところは別で、そこだけはピリッとした空気が流れてました。ただどうも、真田広之が海外の映画とかドラマ出ると、そのシーンだけ作中のリアリティ、あるいはシリアスさのレベルが変動するというか、重めの味が出てくるのが不思議な感じで、ピリッとしてはいるけどちょっと他の部分とは浮いている気もする。一方で浅野忠信は常に目が白く光るエフェクトかけられてる(ライデン役なので)というのもあり、わりと怪演じみた領域になってて楽しかったです。

 

というわけで、公開3週目に入った今、思い入れある人はとっくに見に行ってるとは思うけど、ファンなら。

 

Mortal Kombat 11 Ultimate (輸入版:北米) - PS4

Discordのダイレクトメッセージを使ったSteam詐欺について

DiscordのDMからSteamアカウント関係の詐欺メッセージが届いたので、このBlogでも情報共有しておこう。

ある日、Discordのダイレクトメッセージに、知らないアカウントからメッセージが届いた。プロフィールには何も書かれていなかったが、とある公開Discordサーバーが「共通のサーバー」として表示されていた。

ダイレクトメッセージに曰く

「Steamのインベントリトレードでお前のアカウントを詐称(プロフィールのアイコンとアカウント名を詐称)した奴に騙された、念のため確認したいんだがお前は俺とトレードしてないよな? 本当だな? オーマイガー! Valveにお前のアカウントは詐欺アカウントだと報告のメールを送ってしまったよ、オーマイガー、申し訳ないソーソーリー」

的に話が進む。

 

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Steamのトレード詐欺自体はよく聞くけど、わざわざアカウントを既存ユーザーのものに偽造したうえでのトレード詐欺というのは聞いたことがなかったので最初から疑わしくはあった(自分のSteamアカウントが乗っ取られてたり、不審なログインがないのは最初に確認済み。アカウントハイジャックではなくアイコンとユーザー名だけの詐称を行うメリットはあんまりないだろうという疑惑を持った)。

あとは、このアカウントと「共通のサーバー」になっている公開サーバーが、そこそこの人数規模ではあるが基本的に日本語話者専用のサーバーだというところも疑わしい部分だった(DMのやり取りを見るに、明らかに日本語話者ではなさそうなので)。そのサーバーでこのアカウントを検索してみるも、やはり過去に発言は一切なし。ちなみにSteamのほうでのこのアカウント「lgit」を検索してみるも、同じユーザー名がたくさん出てきてそれらしい人を絞り込むことはできなかった。

 

で、DMでの話の流れは「問題解決のためにValveのサポート用Discordアカウントをフォローしてくれ」なんていうことに。Valveが迅速な解決のためにそう言ってきている、そうだ。

さすがにValveがユーザー間トラブルのサポートをDiscordで行うわけはないだろう、ということでここでこのDM自体が詐欺と確信する。これまでのやり取り中にそれらしい検索ワードでWebやSNSを調べても似たような事例をうまく見つけられなかったのだが、「Valveへの問い合わせメール」だというスクリーンショットに表示されていたアカウントで検索したところ、似たような手口の報告がちらほら。日本のユーザー相手にも今年の4月~5月くらいから増えてきているようだ。というわけで会話を打ち切り。

 

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Discordの「Valveサポート」を詐称するアカウントをフォローすると次の段階に進んで、まあ最終的にはSteamのギフトコードか何かを買わされて盗られる、ということらしい。そんなわけでDiscordやってる皆様はお気を付けください。しかし見返してみるとGoogle翻訳した英文がすげーてきとうだな。

愛が足りないことについて私が知っている二、三の事柄

バーチャファイター eスポーツ』配信記念ということで、雑多Blogのほうに昔書いたエントリを再掲。とりあえずPS4にはDLしたから、今日あたりから始めるつもりです。何も……何もわからないが……。

 

ngmandotherdesire.hatenablog.com

 

なんと(なんと?)トムスのYouTubeチャンネルでアニメ『バーチャファイター』の3話まで無料公開してるんだね。95年かー。さすがにアキラも若い(違う)。

 

グラディウスロゴTシャツとか権利的にグレーな感じのスウェットとか

ちょっと前のニュースだけど、

miki800.com

ファミコン版『グラディウス』35周年記念の一環として、シリーズ歴代タイトルロゴのTシャツが発売されるという話。タイトルロゴを胸に一発でっかくプリントというストレートなデザインなのは記念グッズとして順当なところではあるけど、ただこのー、シリーズのタイトルロゴをすべてTシャツ化したことによる、なんとも言えないあの……そのまんまの……ええと……いや、移植コンピタイトルである『GRADIUS DELUX PACK』『GRADIUS III&VI 復活の神話』『GRADIUS PORTABLE』のロゴTシャツ、なんてのは確かに貴重ではある。貴重ではあるんだけどもなんともこの、味わい深いものがあるなあ、と思いました。

 

「GRADIUS DELUX PACK」ロゴ Tシャツ

「GRADIUS III&VI 復活の神話」ロゴ Tシャツ

「GRADIUS PORTABLE」ロゴ Tシャツ

 

それはそれとして、グラディウスではないが同じ企画でラインナップされていた『タイムパイロット』のTシャツは買ってしまった。これもそのまんまで、かつ『タイムパイロット』のロゴ自体に味の深みがある。

「タイムパイロット(1983)」ロゴ Tシャツ

 

味、というかテイストレスなゲーム周辺アパレルで思い出したが、3月頃にこんなTweetをした。

 (セーター、と書いたがスウェットだった)

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ちょうどそれくらいの時期に俺の見ているFacebookとInstagramでやたらと広告を見かけたからなんだが、思いのほかRetweetされ、たまたま俺のフォロー/フォロワー構成的に嵌まったからなんだろうけどすぐに複数の人から情報があって、元ネタ(というか、ちゃんと版権とってなさそうなんで限りなく黒に近いグレーだとは思うが)はデービーソフトのPCゲーム『プロデュース』(1987)だと判明した。以下参考引用。

 

まー、このKikilloというインディーズブランドは他にもどうかと思うようなアイテムがたくさんあって、

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この超絶雑な切り抜き(というか何も考えず白地に乗っけてる)のやつとか、

 

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おばあちゃんが押し入れに眠ってた年代物の端布で孫のために作った部屋着(汚れてもいい用)みたいなのとか、他にも露骨に「これはあれだな」というのがいっぱいある。

権利的にグレーではあるだろうが、まあこれはヴェイパーウェイヴ以降の文脈のアートワークなので、世界中にこういうインディーズブランドは無数にあるんだろう。そういう文脈とはまたちょっと違う視点からの感想として、「リスペクトのない軽薄な、あるいは何の感慨もない作業的なコピー」のデザインって俺はなんか昔から好きなんだよなー。こういうの、今の俺は買うかって言ったら買わないんだが(むくつけきおっさんのものではあるまいどう考えても)、今の時代に俺が20代前半くらいだったら喜んで買うかもしれない。