ゲームへたおじさんドットコム

1977年生まれの文系社会人。どこのクラスにも10人はいたような男のゲーム日記とメモと寄る辺のなさ。

立ってやるゲーム

 

そういえばここには書いてなかったけど、アーケード版の『グルーヴコースター』をもう一年以上続けている。一年以上続けていると言ってもやりこんでいるとはとても言えないレベルなのだが(具体的に言えば先日やっと、クリアした曲数が50曲を超えたくらい。1プレイで3曲遊べて、何度もプレイしている曲もあるとはいえだいたいそれくらいしかコインを投入していない)、そもそも音ゲーをあまりプレイしない俺が、それもアーケードの音ゲーをこれほどの期間それなりに意識的にプレイするのはかなり珍しいというか、ぶっちゃけ初めてくらいの感じだ。

前も書いた気がするが、俺はリズム感があまりないので音ゲーをプレイしているところを人に見られるのがどうにも恥ずかしい。まあゲーム全般へたなので何のゲームにせよプレイの様子を見られるのはいくばくかの恥ずかしさを感じるのだが、音ゲー、殊にアーケードの音ゲーの場合は、プレイ中の画面の様子ではなくリズムに乗れず不審な挙動をとっているもっさりわがままボディの男の姿=つまりプレイヤーである俺自身を見られているという意識が先に立ってしまって、まあもちろんそれは自意識過剰というものなのだし、さすがにアラフォーにもなればその程度の自意識などはてきとうにあしらえるんだが、でも自分から進んでプレイするかと言えばいやーまーやんないかなー、という感じのアレだ。

iOS版『グルーヴコースター』は初代の頃から遊んでいた(『スペースインベーダー インフィニティージーン』からの流れで)。ただ、これのアーケード版が出ると聞いても正直なところ食指が伸びなかったんだよね。iOS版のようなタッチ操作ではないというのは知ってたんだけど、でもこのゲームは入力デバイスが物理ボタンに変わってもそんなに面白さは変化しないんじゃないかなーと考えていたので、ふーんという感じだった。が、友人がいやそんなことはないというか、アーケード版はまったくプレイフィールが違う、それと大画面になることでゲームのポテンシャルが真に引き出された! と熱弁するので、どれどれとプレイしてみたら確かにそのとおりだった。

流れる譜面をローラーコースターのように見せるという画面デザイン・演出は大きなモニタでこそ映えるし、iOS版での画面タッチやフリックという操作をボタンとスティックが一体化した2つの入力デバイスに置き換えることで、より「リズムを刻む」楽しさがわかりやすくなった。このゲームはアーケード版で完成をみたと言っても過言ではなかった。

……というのもまあ、あるんだけども、俺にしては珍しく長期間このゲームを続けているのにはもう一点明確な理由があって、それは「椅子」なのです。椅子の存在。

昔から、アーケードの音ゲーのほとんどは立ってプレイすること前提の筐体デザインになっている。本作も基本的にはそうなのだが、入力デバイスの位置の関係か、なぜかスツールを用意している店がけっこうある。これがいい。助かる。いやね、音ゲーを立ってプレイしていると俺すごく挙動不審になるんですよ。上半身というか腕から先だけでリズム取ってる感じになって、でもぬぼーっと突っ立っている、それでどちらか片方の脚にだけ重心を置いて、一曲終わると反対の脚に重心を移動する、みたいなね。まあ姿勢が悪い。それでそっちのほうに気を取られてプレイに身が入らない。なんかこう、ゲームに限らず音楽を立って聴くのが苦手なんですな俺は。立って聴いてると身体全体でリズムを取るべきなんじゃないかという気持ちになってしまって、でも俺はリズムを取るのが苦手なので、身体が硬直してしまうという。椅子に座ってれば、そういったことはあまり気にしなくていいので楽なのです。それでヘッドフォン挿してプレイしてれば集中できる。

というわけでもっぱら椅子に座ってこのゲームをプレイしてきたのだけど、去年3月のJAEPOショーで見た本作の周辺機器「グルーヴステージ」がずっと気になっていた。これはプレイヤーの立ち位置の床に敷くサブウーファーというかボディソニックのようなもので、去年の5月末のアップデートで実装された。前述のとおり椅子を用意しているところも多いし何より追加投資となる周辺機器なのであまり導入している店を見かけないのだが、ボディソニックものは好きなのでいつかはやってみたいと思っていた。

で、先日珍しく、いつもはあまり行かないタイトーステーション秋葉原に行ったらグルーヴステージが設置されてて(まあ直営店だから当然か)、さらに店舗イベントで来店したらしい本作の作曲者たち(ZUNTATA)のサインがされていた。基本ミーハーなのでこれはいい機会と、今回は立ってプレイしてみたんだが……俺は勘違いしてたね。やっとわかった。このゲームは立ってやるゲームだ。というかグルーヴステージが設置されている筐体を見つけたうえで立ってプレイしないといけないゲームだ。ボディソニックのボリューム最大にして。文字通り立ってる床が音圧で震えて、俺の締まらない立ち姿もそれを気にする余計な思考も砕け散ってしまったよ。もっと早く気づけばよかったね。

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@タイトーステーション秋葉原

 

 

グルーヴコースター オリジナルサウンドトラック