ゲームへたおじさんドットコム

1977年生まれの文系社会人。どこのクラスにも10人はいたような男のゲーム日記とメモと寄る辺のなさ。

風が吹く

秋葉原に寄る用事があったので、クラブセガの5Fで『マッハストーム』。前回プレイしたHeyでは、たまたまその日だけ筐体トラブルだったのかあるいは店の方針なのか、コクピット内を風が吹き抜ける演出がオミットされていたので、それを体験するために別の店で遊んでみた。別に意図したわけじゃないが、MA-1(風の安いぺらぺらジャンパー)を着ていたので気分はアイスマン、あるいは脱出するときにキャノピーに頭ぶつけて死んだあいつだ。

風は足元(クルマで言えばアクセル/ブレーキが設置されている位置)に組み込まれたファンから吹いてくるようだ。知らないで荷物を置いたりすると遮られてしまうかも。事前の想像では、もっとビュービュー吹いてくるのかと思っていたのだがさすがにそんなことはなく、まあ現代の戦闘機のコックピットなんだから複葉機みたいに風を直接感じてたらおかしいわけで、あくまで雰囲気演出として、さふぁー、くらいの勢いで風が吹いてきていた。

で、この風が吹いてくるタイミングが、自機がテイクオフした瞬間(つまり「空を飛んだ」とき)ではなく、ゲーム開始直後の、戦闘機のシステムが起動する演出のときなのだ。つまりこれは「戦闘機が大気を切り裂いて飛んでいる」ときの風ではなく、コックピット内の各種センサーやコンピュータ、フライトシステムが起動するときの、機械に火が入って周囲の空気がじわっと暖められ対流が始まるあの感じ、そして機器内の冷却ファンが一斉に回転を始めて吹き付けてくるあの感じ、あれを表現するものだったのだ! と俺は理解した。

起動シーケンスの画面演出は、映像自体は派手さはないし特に新規性もないものの、半天球スクリーンにそういう「起動シークェンス、第3フェーズに移行します」的なメッセージが表示されるだけでやはり我々はアガるもんであるし、そこで機械が目を醒まし息を吹き返すかのような「風」を肌で感じられるなら、それはもう垂直立ち上げ式にガン上がりするわけなのだった。